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5月23日
「なぁお前さおっぱいって触ったことある?」
「愚問だなぁ、底抜けにくだらない」
大きな欠伸混じりで語尾が定まっていなかった。
「お前さぁ、いいかげんちりとてちんの草々の真似やめろよ」
「ちげぇよ、小草若だバカ」
「はぁバカはてめぇだ、小草若はそーこぬーけーにーだろ」
「うるさ」
読みかけの本に視線を移すとつらつらとページをめくり始める。
「ふん、お前なんか知るか。なぁ御手洗お前はどうだ? おっぱい触ったことある?」
相手にされなかったことに少しショックを受けしょぼくれた瞳で僕を睨んで同意を求めてくる。
「お前らよくこんな状況でそんな話ができるな」
先ほどからバタバタと頭を動かしている女性のゾンビを全力で羽交い絞めにして抑えている僕は怒りに満ちていた。
「鬼形相で睨むなよ……だってなぁ皇、玄関前でか弱き女性がぽろりしてんだもんな」
「バカ言うな、お前が拾ってきたんだろ」
「はぁてめぇだって最初はノリノリでだったじゃないか、匂いが気になるからってファブリーズも振りかけておいて何言ってやがる」
「好奇心に勝る恐怖心はなしということだよ」
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