7人が本棚に入れています
本棚に追加
嫌なこともたくさんあった。だけど、お兄ちゃんやお姉ちゃんは必ず褒めてくれた。それが嬉しくて頑張ってたんだよなって、思い出したんだ。
「お兄ちゃん、私、ちゃんと頑張る。今までサボってた分…頑張りたい…」
「よくぞ言った!それでこそ、俺自慢の妹!」
「もう、お兄ちゃん…痛いよ」
ぐしゃぐしゃと頭を撫で回すお兄ちゃんにそうは言うけど、内心とても嬉しくて。多分それはお兄ちゃんも気づいてるから、ずっとずっと撫でてくれる。
「ただいま〜…って、2人で何してんの?」
「おかえりお姉ちゃん」
「咲おかえり」
「…空、元気になったんだね。良かった」
「え…?」
「咲が、空の元気がないからお兄ちゃん話聞いてあげてって連絡くれたんだよ」
「空はブラコンだからさ、あたしよりお兄ちゃんの方が話しやすいかなって」
昔から両親が家に居なくて、寂しい思いをしないようにっていつも気にかけてくれてた2人に、また迷惑をかけてしまった。だけど、もう私は誰にも迷惑をかけたくない。自分のやりたいことをやりたいようにやって、学校にだってちゃんと行くんだ。私は、強くなった…と思うから。
最初のコメントを投稿しよう!