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私の昔の話
「おめでとう」って言われるのが嫌いだった。
そんなひねくれた幼少期を過ごした私、夏井空(なついそら)は、中学校入学を目前に控えた調子のいい生意気ガールに育った。
昔から、人より少しだけ上手くやることが得意だった。お兄ちゃんやお姉ちゃんと一緒に習い事をやったり、勉強をしたりしていたら、同級生の子よりも必然的に少しだけ”できる子”認定されていた。
友達や先生からは、すごいすごいって言われて、大会なんかで良い成績を残すものだから「おめでとう」なんて言われるのもしょっちゅうだった。
だけど、そんなのも初めのうちだけで、そんなことばかり続くようになるとクラスの子や同じ習い事をしている子から「なんであの子だけ」「なんかチートしてんじゃない?」なんて言われるようになっていった。
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