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Bプランで行こう
シンクに最近処理した肉片と内臓の塊があり、理恵が数回シャッターを切り、裕子はハサミ、ナイフ、針金状の道具を見つけて洸太に指示する。
「それテーブルの上に並べてくれる?」
「はい。一式用意した方がいいですか?」
「そうね。お願いしまーす」
洸太は引き出しから、形状の違うナイフを取り出し、ビーカーや壺も並べて作りかけのカモの剥製も置いて撮影に協力した。
「僕は君たちが怖がって、逃げ出すと思っていたのですが?」
「面白いじゃん」
「そりゃかなりキモいけどさ〜」
「これからはこういうのが流行るのよ」
洸太は黒いマスクを渡され、剥製を作っているシーンの撮影が始まり、完全に女子高生のペースになって翻弄される。
「やっぱBプランだね」
「うん。マニアックだから、長時間観てもらう方がいいと思う」
「サイコパスさん。Wi-Fiきてる?」
「いえ、僕は友だちがいないので、ネットもスマホも必要ないんてす」
何故かサイコパスと呼ばれても気に障る事もなく、洸太は笑みを浮かべて女子高生に対応している。
「近所の人は僕が動物を殺していると思っているけど、怪我した動物を治療して、死んだら剥製にしてるだけなんだ」
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