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女子高生のアイデア
私服か制服かで揉めたが、水野理恵と田中裕子と高畑美紀はセーラー服を着て高台の豪邸の玄関の前に立ち、扉が開いて茶色のジャケットにパンツ、帽子と眼鏡をした斉藤洸太が現れ、お互い軽く会釈をして女子高生がサイコパスに室内に招かれた。
「私が理恵で、こっちが友だちの」
「裕子でーす」
「美紀でーす。よろしくお願いします」
「ど、どうぞ」
「ヤダ、サイコパスらしくない」
「うん。優しそうというか、普通だね」
「ちょっと、聴こえてるよ」
洸太はそんな失礼なお喋りよりも、女子高生の制服と明るい声を耳にして眩暈がした。ナイフは目に付かない場所に隠してあるが、剥製はそのまま大広間に飾ってある。
きっと気持ち悪いと怖がり、泣いて帰る事を想定しているが、数秒だけでも女子高生と一緒の空気を吸えれば満足だと思い、取り敢えず大広間に案内する。
「すごー」
「生きてるみたい」
「これ、全部コウタさんが作ったんですか?」
「ええ……」
洸太は意外な感想に小声で答え、女子高生の後ろから歩み寄り、スカートのお尻の膨らみと健康的な脚のラインにドキドキして目を逸らす。
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