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「だっ! だんなさま~ッ!!? ちょっとッ! あんた、コバルトは、私の旦那様よッ! 気安く触れないでちょうだいッ!」
シャインは、ものすごい形相でコバルトの腕に絡み付く少女をひきはがそうと必死になった!
元々怪力のシャインとドラゴン少女の力がコバルトの両腕を力強く引っ張った!
「ちょっ! 待てっ! って痛いっ! 俺の腕ッ!」
「ぷっ!
コバルト~、お前、本当にスカイそっくりだなぁ 女にもてるところまでもがぁ」
目の前に突然あらわれたのは、
「ホークおじさんっ! ただそこで見てないで助けて下さいよ~」
コバルトがそう弱々しく嘆いたのでホークは、美少女二人を、コバルトから優しく引き剥がしてやった。
『はぁ、助かった……』
コバルトは、息をつくと二人をジロッと睨んでから
「二人ともちょっと反省しなさいっ!」
っと怒った。
「だってぇ~、コバルトッ! こいつが生意気抜かすのがいけないのよ~」
シャインは、隣に一緒になってお座りしている少女を人睨みしてから言いはなった。
「シャイン……」
コバルトが困り顔になるのを見ていたドラゴン少女は、
「ご主人様には、もうすでに心に決めた方がいるのですね。さすれば私は、第二夫人でよろしいです」
っと、微笑みをみせた。
……
これは、これでこの言い方がまた悪かったのは他でもなかった……
「「だっ! 第二夫人ーーッ!!」」
コバルトとシャインは、めん玉をひんむいて同時に叫んだ!
それを、そばで聴いていたホークは腹を抱えてめちゃくちゃに笑いこけていたが、再びシャインが怒りをあらわにしたのは他でもない!
『ホークおじさんっ! 他人事だと思ってっ! まったく、いったい何がどうしてこうなった……』
目の前で繰り広げられている状況にどうしてやったら良いのかわからずにそう思わずにはいられないコバルトであったが、
「笑ってみていないでそろそろ助けて差し上げてくださいよ、ホーク将軍」
ヤレヤレといった顔をしてやって来たのはホークとスカイの数少ない友人、ジークであった。
「ジークさ~んっ!」
コバルトがジークという助け船に乗ったのは他でもなかった。ジークは、人を促すのが昔からとても上手であった。
「ほらほらお嬢様方、お城で国王のカルム様が甘いお菓子をたんまりご用意させて待っておりますよ」
っと、さりげなくイケメンスマイルをかました。
「甘い、お菓子……」
シャインとドラゴン少女は、キラキラとした目をすぐさまジークにむけたのであった。
本物のイケメンとは少女達の心を操れる人の事だろうなぁ
コバルトとホークは、静かに思わずにはいられなかった。
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