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3.バッテリー残量
「うわっ…」
玄関で靴を脱ぎ、上がり框に片足を踏み入れた途端、ハルが嫌そうな声を上げ、その足を下ろし靴の上に戻した。
「何かザラついてる…」
後ろにいるアキを振り返り、ゲンナリした顔を見せる。
「だよな…。家の中、砂だらけの筈。まずは掃除と洗濯だな」
「えぇ〜〜?!あぁ、忘れてた〜!そんなぁ…」
「昨夜みたいにソファーで座って寝たくなかったら、仕方ないだろ?」
「え〜〜?やだやだ!もうそんな元気残ってないし!」
ハルは段差に座り込んで、駄々っ子のように長い足をバタつかせる。
「こらっ!余計に埃が立つ。
ほら、立て。さっさとやるぞ。今夜も睡眠不足になりたくなかったら!」
「うぇ〜…アキ、ドS…」
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