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文句を言うハルの両腕を掴み、立たせようとするアキの手を振りほどくと、ハルは急に真顔になりアキの手首を掴んで引き寄せた。
まだ靴を履いて立ったままだったアキは、バランスを崩して段差に膝を付く。
ハルが掴んでいたアキの手首を自分の肩に回させたので、抱きつくような形になった。
「なっ…お前…」
そのままハルは力を込めてアキを抱き締める。
「充電…。俺、図体デカイから、省エネじゃ動けない。アキがそう言ったんだろ?」
「言ったけど…でも早く掃除しないと、遅くな…」
そう言いながら、離れようとするアキの腰と背中に腕を回したまま、ハルは自分の膝の上にアキを横向きに座らせた。
「おいっ…何やって…」
「文句の多い口だな」
ハルがアキの頬を大きな掌でガッチリ掴むと、言いかけた言葉を吸い取るように、唇が重ねられた。
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