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翌朝、目を開けると、隣にアキが眠っていた。
美しい寝顔。
幸せだ…。
昨夜、俺はついにアキと……。
ん? 待て…。ついに……
何かしたか? 俺。
記憶がない…。
いや、ないのは記憶じゃなくて、目論んでいた事実だ。
「うおおぉいっっ!! 何で?! どうして?!」
窓の外は明るく、もう陽は高く昇っている。
壁の時計は10時半を過ぎていた。
ベッドの上では、ハルの叫び声に反応したのか、アキが「う〜ん…」と悩ましい声と身じろぎで、色気を振り撒いている。
寝返りを打って向こうを向いたアキは、いつも頬と首筋にかかっている髪が流れて、耳や項が露わになり、たまらなく色っぽい。
いやいや……見惚れてる場合か!
何でだよー! 二人の甘い夜が…
甘い夜を返してくれえぇーー!
「アキ! アキっ! 起きて!」
アキの身体を揺すって声をかけると、目を擦りながらこっちを向いた。
「あ、ハル、おはよ」
めっ、女神か、こいつは!
いや、こんな色っぽい女神は、無自覚に問題起こして天界から追放されるな…
…ってアホか、そんな事どうでもいいーーっ!!
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