3.バッテリー残量

11/12
前へ
/147ページ
次へ
「アキ、ゆうべ俺、寝ちゃってた?何で起こしてくれなかったの?!」   「あぁ…。睡眠不足だし疲れてると思ったからさ…」 「そんな気遣い要らねー!何の為に昨日アキをここへ呼んだと…」 「掃除と洗濯だろ?二人で部屋汚したんだから俺にも責任あるし、二人でやった方が早いしさ」 「はあぁ〜〜??!」 「それにちゃんと声掛けたよ。ハル、ハルって2回。でも起きなかった」 「んなの、ただ普通に名前呼んだだけじゃねーか!2回で諦めんなよ! ほっぺた叩くとか、鼻を(つま)むとか、耳引っ張るとか、上に乗っかるとか! 最終手段、ココ触ってくれたら一発で起きるしっ!」 ハルは必死にアキに訴えながら、自分の身体の中心部を指差した。 アキは何も言わず、大きな目が線になるほどしょっぱい顔をして、目を泳がせた。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加