6.Flower language

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バレンタインの日、アキに贈られた箱を開けたら、まるで花畑が広がっているような、花をモチーフにした綺麗なチョコが並んでいた。 アキは、このチョコをどんな顔して選んだんだろう… そう思うだけで心が踊った。 …デパートとかで並んで苦労して買った訳じゃない? そんな事、どうだっていいんだよ。 プレゼントって、選んでる時間も込みだって言うじゃん? その人のことを思い、 「何が似合うだろうか?」 「喜んでくれるだろうか?」 そう考えてくれた時間込みで、 受け取る方は嬉しいんだよね。 だから、 「ハルに似合うチョコだと思って」 …という言葉が、とても嬉しかったんだ。 まぁね… その後は例の如くグダグダで…。 何でいつも、俺たちはこんなに疲れ切ってるんだろうね? って笑っちゃったんだけど…。 でも仕事も順調で、愛する人に愛されて…。 それが一番の幸せだよね…なんて。 そして…あれから一ヶ月… ホワイトデーが近い。 「いつもハルに料理作って貰って申し訳ないけど、俺にはできないからさ…知り合いのレストランでテイクアウトの予約してるから、それでいい? スイーツは…、何かハルの好きそうな物買って来る。 あ、…けど、今度は悪戯せずに普通に食えよ。OK?」 そう釘を刺され、でも久々のアキのお宅訪問が嬉しくて、首がもげそうなくらい頷いた。
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