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「あっ、これ!アキのと色違い?!」
「うん。前にハルが俺の見て『これ、いいな!』って褒めてくれてたから…」
「うわ〜嬉し!…あれ?…」
ハルがキーホルダーを箱から手に取ると、箱の台座の向こう側に隠れるように、鍵がついているのが現れた。
「えっ?……これって…。もしかして…」
「あ、あぁ…。ここの鍵」
アキは少し照れながらハルの顔を見て、すぐに目を逸らす。
「えっ?!この部屋の合鍵?!俺、貰っていいの?」
「あ!一緒に住むとかそういう事じゃないからな。
お互いこんな仕事だし、会うにしても時間読めないし、部屋で待ってて貰った方が気が楽というか…。
それに、事務所もここからの方が近いし、ハルがよく使うスタジオ行くのも便利だろ?
だから、たまにはここから行っても…って言うか…」
「嬉しーっ!!すっげえ嬉しい~~~!!!
アタシ、ご飯作って待ってるわっ!」
「いや、毎日は来んなよ!
てか、住み着くなよ!」
…アキは、この鍵をつける為に、ラッピングを一度 解いたんだな。
だから、やり直したような下手くそ感が…。
不器用なアキが、一生懸命 包み直してる様が目に浮かぶ。
くそ〜!可愛い過ぎるぞ!
ハルはアキの牽制する言葉など全く聞いてなくて、アキに抱きつき、唇に、頬に、おでこに、頭に、メチャクチャにキス攻めを繰り返した。
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