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「うっ、わかった!嬉しいのはもうわかったから。もう止め…」
いきなり首筋にキスされて、擽ったさにアキが身を捩ったので、崩れ落ちるように二人でそのまま床に転がった。
「痛えよ、ハル!何すん…」
アキは仰向けに転がりながら文句を言うが、ハルは上からアキを抱えたまま見下ろし、嬉しさ全開の笑顔を見せる。
それは例えるなら、大ジョッキにビールをいっぱいに注ぎ、とっくに溢れ出してるのに、まだまだ注ぎ続けるような…。
いったいどこまで気持ちが溢れるんだ?って思うくらい、こんなに嬉しそうな顔されたら、ホントたまんない。
アキがそんな変な例えを考えていると、また耳元や首筋やあちこちに短いキスを連発され、アキは身を捩りながら苦笑する。
「お前、本当に喜び方が大型犬…」
「なに~?アキ、何か言ったぁ?」
「いや、別に…。はいはぃ、もう気の済むようにして」
もういいや、したいようにさせてやろう。
アキは、そう諦めながらも、あまりの攻撃力に、ハルの下でジタバタと身を捩るのだった。
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