7.Happy birthday

10/18

51人が本棚に入れています
本棚に追加
/147ページ
「うっ、わかった!嬉しいのはもうわかったから。もう止め…」 いきなり首筋にキスされて、(くすぐ)ったさにアキが身を捩ったので、崩れ落ちるように二人でそのまま床に転がった。 「(いて)えよ、ハル!何すん…」 アキは仰向けに転がりながら文句を言うが、ハルは上からアキを抱えたまま見下ろし、嬉しさ全開の笑顔を見せる。 それは例えるなら、大ジョッキにビールをいっぱいに注ぎ、とっくに溢れ出してるのに、まだまだ注ぎ続けるような…。 いったいどこまで気持ちが溢れるんだ?って思うくらい、こんなに嬉しそうな顔されたら、ホントたまんない。 アキがそんな変な例えを考えていると、また耳元や首筋やあちこちに短いキスを連発され、アキは身を捩りながら苦笑する。 「お前、本当に喜び方が大型犬…」 「なに~?アキ、何か言ったぁ?」 「いや、別に…。はいはぃ、もう気の済むようにして」 もういいや、したいようにさせてやろう。 アキは、そう諦めながらも、あまりの攻撃力に、ハルの下でジタバタと身を捩るのだった。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

51人が本棚に入れています
本棚に追加