7.Happy birthday

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暫くハルわんこの戯れに身を任せていたアキだったが、突然ハルの動きが止まり、その顔を見上げる。 ハルはさっきと打って変わって、切なげな表情を浮かべてアキを見下ろしていた。 「ん?ハル…どした?」 ハルはそれには答えず、アキの耳元から頬の辺りを両手で掴むようにして、唇を重ねてきた。 さっきの戯れのような軽いキスではなく、それはどんどん深くなり、濡れた感触に変わっていく。 暫くして唇を離すと、ハルはアキの肩口に顔を埋め、力を込めてアキを抱き締めた。 「ハル?…」 顔が見えないので、感情が分からない。 アキはハルの背中をそっとトントン…と叩いてみる。 「はぁ〜……もう無理……」 アキの肩に突っ伏したままのハルの声が、くぐもったままアキの肩から耳に届いた。 そう言って顔を上げたハルの瞳は揺れていて、アキはハッとしてしまう。 「ダメだ、このままじゃ…」 ハルはアキから目を逸らし、床に腕をついて離れようとした。 しかしアキは、腕を伸ばし、ハルを引き留めるように背中を引き寄せ、また抱き合う形に戻る。 お互いの顔は見えない。
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