7.Happy birthday

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「アキ?…」 何故、今 引き留めた? アキも、俺がを求めてる事は、きっと分かってる。 ただ男女の関係のように、簡単に割り切れない部分は、絶対にある筈で…。 だから、アキの気持ちを考えずに強引に突き進む事だけは、絶対にしないと心に決めていた。 「いいよ…」 「いいって、な…」 「抱きたいんでしょ?」 顔が見えないままそう言われ、その言葉は 直接 脳天に響いた。 驚きに思わず顔を上げ、アキを見下ろす。 真っ直ぐにアキが俺の目を見ていた。 「でも、アキ、まだ心の準備ができないんじゃ…」 「うん…まあ流石に 男の立場と違うとなると、それは…ね。 でも、俺もハルが好きだから、気持ちは同じだよ。 だから大丈夫」 少し照れたようにアキはそう言って、ふわっと…俺の想いを全部包み込むような笑みを浮かべた。 「…本当に?」 「さっきの鍵……覚悟したから渡したんだ。(わか)れよ」 これ以上 顔を見られたくないのか、アキは俺の首に両腕を回し、また抱きついた。
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