信じれらない朝

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「気が合うね。俺さ、将来温泉宿やりたいと思ってるんだよな。」 「それなら私も一緒に働かせて下さいよ。英語も得意だから外国のお客様を相手できますよ。目標はグローバルにですよ。」 英語なら俺は不自由ないんだけどなと思いながら、俺の夢を馬鹿にせずに聞いてくれたことが嬉しい。 話の流れから名前は相原ということが分ったが、今分かるこの女性の情報はこれだけだ。 かなりの美人な上に教養もあるようで、終始穏やかな受け答えに好感を覚える。 そして白く細い指が視線に入る度に、この女性に触れたいと思ってしまう俺はどうかしてしまったんだろう。 急に会話が途切れ、女性と目が合う。 俺の中の何かがプツリと切れた。 隣の女性の手をとり、席から立つ。 女性も俺に従うように席を立つ。 そのまま逸る気持ちを抑えて、俺の部屋に向かう。 部屋に入りドアを閉めた途端、我慢できず女性の唇に体温を移していた。 女性も拒否するどころか積極的に舌を絡めてくる。 あまりにキスが上手いのか、頭のてっぺんから足のさきまでびりびりと快感が貫く。 気付いたら女性をベッドに組み敷いていた。
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