信じれらない朝

6/10
前へ
/251ページ
次へ
あまりに焦って服を脱いだので、まるで初心者の男みたいで恥ずかしくなる。 一旦冷静になろうと深呼吸しようにも女性が俺の首筋に舌を這わす。 ぞくぞくして自分を制御できなくなる。 気付いたら夢中で女性を求めて、初めて意識を失っていた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここまでが半日前の記憶で、今俺は一人でベッドにいる。 半日前の記憶は俺の夢だったのだろうか。 乱れたベッドの上に全裸でいるところ見ると夢ではない気がするが、肝心の彼女がいない。 まさかシャワーでも浴びているのかとシーツを体に巻き付けて、シャワールームに向かうもがらんとしていて誰もいない。 まさかあんな情熱的な夜を過ごして、姿をくらますなんて考えられない。 女性もかなり悦んでいたはずなのに、何故姿を眩ませたのか理解できない。 シーツを体に巻き付けたまま部屋中を確認するも、女性の姿はおろか女性がいた痕跡が一切ない。 今この現実を受け入れられなくて、全裸のままソファーに腰を下ろし頭を抱える。 確かに昨日、女性と一緒に過ごし考えられない程の快楽を共有したはずだ。
/251ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4093人が本棚に入れています
本棚に追加