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自分だけ決め顔で写っている写真を見せて、変な顔をしている私の横に並ぶことで自分を引き立てて……。
私だけが拷問にかけられる。
「でも今は全然ですよぉ~彼氏もいないし」
「おっ、これは男性社員が騒ぐんじゃないか?」
「え~~~本当ですかぁ?」
「ダメですよ、狙ったら!」
いつまでもその写真を見せられ、私はみんなの話す声が遠く聞こえた。
もうやめてほしいのに、言えない。
すると三浦さんが聞いてくる。
「2人ともすごく仲がいいのね」
「はい、里子はクラスの中でもお笑い担当だったので、毎日笑わせてもらってました。なので一緒に働けるなんて嬉しいですよ~」
私は全然嬉しくなんてない。
憂鬱なランチの時間はいつもより長く感じた。
終始恥ずかしくて嫌な時間だった。
お会計を済まし、オフィスに向かっていると有紗が話しかけてくる。
「良かったね、里子」
「えっ」
「みんな言ってたよ、安藤さんノリよくってこっちの方がいいって。私のお陰だね♡」
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