1. 久しぶりの再会

3/15
前へ
/172ページ
次へ
「今の安藤さんからは想像出来ないね」 普段の私がそう言うキャラではないことを知っているからか、みんなはその言葉に興味深々だった。 やめて、入社して早々私のこと知ってるように言うなんて……。 「飲み会の時とか~披露してよ里子~」 有紗が私にふってくる。 一髪ギャグを飲み会で披露なんて冗談じゃない。 もう、あんなこと二度としたくないのに。 「じゃあ最近の里子はあんまりそういうことしないんですか?」 「そうね、安藤さんは結構淡々と仕事をこなすタイプよね?」 三浦が私に目くばせをする。 それは目立ちたくなかったからだ。 また高校生の頃の時みたいなるんじゃないかって、人の目が怖くて出来るだけ注目されたくなかったから。 だから目立たないように生きてきた。 それなのに……。 「あっ、じゃあまだ里子は素を出してないってことですねぇ!猫かぶっちゃって、里子の高校時代のこと、色々暴露しちゃおうかな~」
/172ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加