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「今の安藤さんからは想像出来ないね」
普段の私がそう言うキャラではないことを知っているからか、みんなはその言葉に興味深々だった。
やめて、入社して早々私のこと知ってるように言うなんて……。
「飲み会の時とか~披露してよ里子~」
有紗が私にふってくる。
一髪ギャグを飲み会で披露なんて冗談じゃない。
もう、あんなこと二度としたくないのに。
「じゃあ最近の里子はあんまりそういうことしないんですか?」
「そうね、安藤さんは結構淡々と仕事をこなすタイプよね?」
三浦が私に目くばせをする。
それは目立ちたくなかったからだ。
また高校生の頃の時みたいなるんじゃないかって、人の目が怖くて出来るだけ注目されたくなかったから。
だから目立たないように生きてきた。
それなのに……。
「あっ、じゃあまだ里子は素を出してないってことですねぇ!猫かぶっちゃって、里子の高校時代のこと、色々暴露しちゃおうかな~」
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