1. 久しぶりの再会

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私は主張出来ないって、我慢していたことなんてない。 引き出して欲しくもない、心を無理やり引き出されるっていいことなんだろうか。 私は乾いた笑いを浮かべることしかできなかった。 翌日──。 「はぁ」 昨日は有紗のことを考えていたら、あまり眠れなかった。 今日から本格的に一緒に仕事をする機会も増えてくるだろうけど、有紗とは出来るだけ距離を置くようにしよう。 もう高校生同士の関係じゃないんだ。 同じ仕事場で働いている同士なんだから、近い距離にいる必要だってないはずだ。 オフィスで仕事をしていると、さっそく有紗が話しかけてきた。 「ねぇ里子。これってどうやるの?」 「これはこう、ここをこうして……」 私が教えていると、有紗はしっかりとメモを取る。 あれ、なんだ。 さっそくからかってくるかと思ったけど、全然普通だ。 私が身構えすぎていただけ?
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