ex09.アヴァンギャルドな節分

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ex09.アヴァンギャルドな節分

 さて、明日は節分ですね。地方ごとに撒く豆の種類などに違いはあれど、豆を鬼にぶつける行為は同じ。  考えてみれば、穀物である豆を鬼に投げつけるなんて行為は、けっこうアヴァンギャルドな行為とも言えますね。  節分にはなんで鬼に豆をぶつけるんだろうと思って、ちょっと調べてみました。  困ったときのウィキペディア先生を読んでみると、いろんな説もあるようですが、その中で印象に残ったのが次のような由来。  節分は立春の前日で季節の変わり目。季節の変わり目には邪気、つまり鬼が生じると古来から信じられていた。  豆をまくと魔を滅する。だから魔滅=まめ=豆をまく……。これは藤原道綱母の書いた『蜻蛉日記』に記述があるようだ。ダジャレか……。  暦(旧暦)の上では厳しい寒さの冬からようやく暖かな春が始まる、つまりは新しい一年が始まると捉えられていたので、だからこそ、ここはひとつ勢いよく豆を撒いて魔を追い出しちまおうぜ! なにせ「魔滅」だからな! と、昔の人は考えたのかもしれない。  ところで、豆(というか穀物や食料)を勢いよく撒くなんて普段ではできない。  だから、新しい一年を前に、そこらじゅうに豆を撒くなんて行為はそりゃ楽しいものだったのだろう。その楽しさがあったからこそ、現代に残った風習かもしれませんね。 ※この『ひつじのはなし』exは、2月2日にツイッターに書いたものを再構成したものです。
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