戦国一ピュアな恋愛

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戦国一ピュアな恋愛

人と言うのは勝手なものである。 それはいつの世も変わらず。 「戦国の風雲児」とか「天下統一」とか、好きな戦国武将ランキングで連続一位に輝く男の息子に、それも、嫡男として生まれた者の両肩にのしかかる重責とは、凡人では、とてもとても担いきれるものではない。 それでも人々は囁く、織田家の長男としての力量を。 この物語の主役は、戦国武将としては、少しばかり知名度の落ちる武将織田信忠。既にお分かりだろうが、あの超一流有名人、織田信長の息子である。 悲しいかな、彼の名詞の周りには、必ずと言っていい程、「織田信長」が纏わりつき、主張してくる。良くも悪くも、とてつもないインパクトのある武将の息子なのだから仕方がないが、これを運命として受け入れるには、相当の葛藤があったことであろう。しかしこの小説では、その七光りをフル活用し、織田信忠という人物を引き出して行こうと思う。 史実には忠実に、しかし、あくまでも小説の中のお話としてお読みいただくとありがたい。 そして信忠と時を同じくして、この世に生を得た甲斐の姫、松をご存じだろうか。コアな戦国ファン以外は、ゲームなどで名前を聞いたことがある人も少なくないと思う。著者は「戦国一ピュアな恋愛」といえば、信忠と松姫が思い出される。 達筆で、文章を可憐にまとめることのできる松姫。 それに対し、大きく妄想を膨らませるだけの若き信忠。 「第六点魔王」の息子というイメージとはかけ離れた繊細な印象を持つ信忠に、松姫は恋い焦がれ、忠実な愛を貫いて行く。果たしてふたりは、実際に会うことが叶うのか。それとも文通だけで終わってしまうのか。 室町時代のロミオとジュリエット。いや、ウエストサイドストーリー。 衝撃のラストまで、どうかお付き合い下さい。
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