If...もしも 贖罪 ④

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If...もしも 贖罪 ④

「流!流か?」 久々に電話がかかって来た相手は、宗吾だった。 「おおっ!宗吾か!久しぶりじゃないか!元気か?…どうした?」 「明日、明日の午前中にそっちへお邪魔してもいいか?」 「明日?明日は、法事も無いし大丈夫だけど何かあったか?」不思議そうに聞いてきた。 「ちょっと電話じゃ…できれば丈さんや洋くんにも聞いて欲しい」 「あ、じゃあ翠にも」 「翠さんは、ダメだ!翠さん抜きで」 「はぁ?」意味が解らなくて素っ頓狂な声を出す流。 「翠さんと瑞樹には、聞かせたくない話だ。二人と芽生は、他の所で何かしていて欲しいんだが…」困った声が出てしまう。 「あ!じゃあ、写経をしていてもらうか?軽く見積もっても一時間以上はかかるよ」 「よし、じゃあ、それを翠さんにお願いしてくれ。瑞樹にも話をしておく」 「承知した。けど、二人を人払いさせて何だ?あまりよくない話みたいなのは、何と無く解ったけど…」 流石、勘のいい流だ。 「実は、翠さんと瑞樹のストーカーが出所して外に出ている。二人が知り合いになってる」 「は?」本気で驚いている様子。 「詳しくは、明日話す。なるべく早く行く」 「解った。気を付けて来いよ」 「ああ、ありがとう」 上ずった声で返事をして電話を切った。 2022年1月12日
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