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本当にあった不思議体験のはなし
さて前回は、私の壊滅的なネーミングセンスのなさについてお話をしましたが、今回は私の身に起きた、実際にあった不思議な体験談をしていきたいと思います。
ちなみに名前が『しづく』から『林檎飴花』になりました。超絶どうでもいい。
怖い話というと小学3年の頃、新築に引っ越したのですが、その家で一か月ほど過ごしたある日の夜、薄暗い部屋の中、ランドセルに教科書を詰め込んでいる時...視界の端に、何故か母の水色のパジャマを着たまっ白い足がひたひたとこちらに歩いて来るのが見え、ハッとなって振り向いたら、誰もいなかった…母は「えー?ずっとここでテレビ観てたよ~」。と言った…。という小話しかないのだが、何故か母の水色のパジャマを着ていたという点からして、恐らく恐怖が見せた脳みその仕業であろうと思う。私の脳みそは特に時に、私をからかうかのように、そうゆうことをしてくるのだ。
例えば、私は怖い話のテレビ番組を見るのが苦手なのだが、ある日家族の一人がどうしても見たい、と言い張るので、仕方なく怖い話(確か本当にあった呪いのビデオ)を一緒に観た夜には、まんまと金縛りにあったのである。こわいな~こわいな~と思いながら寝るので、脳みそがいたずらしにくるのだ。ところてんの如く圧力に弱い脳みそである。脳みそがそんなヘタレなのだからもうどうしようもない。もしも私がヘマをし続けても、「脳みそがヘタレだからしょうがないよね」って言いながら、ストゼロの一本でも渡して欲しいと思う。
そんな全く霊感のない私なのだが、たった一度だけ、心底不思議な出来事を経験したことがあるのだ。
それを今初めて話そうと思う。
あれは、私が近所のスーパーへ買い物に出かけた時であった。
私は、絵の矢印の方向に歩きながら、乾燥ひじきだかわかめだかを探していた。
その時だった。
突然、私の横を『なにか』が、物凄い勢いで駆け抜けていったのだ。
いや、駆け抜けて行った感覚がした、のである。
例えばネコバス、例えばSFファンタジーであればタイムワープゾーンに向かってマッハで走って滑り込みセーフになるあれである。
ひゅんっと走り抜けた気配を、今でも鮮明に覚えている。
ハッと思って振り返ったが、誰もいなかった。
それに、突き当りは鮮魚コーナーだし、玄関の近くでもないので、空気砲のようなものが出たとも思えない。
ここで、もしも【私だけ】が体験した話なのならば、さっき言ったとおり、脳みその仕業、とも考えられる。
しかし――――――。
実は、私は一人で買い物に来ていなかったのだ。
その時、一緒に買い物をしていた小学3年生の姪っ子もいたのだ。
そして私が、
『あれ?今なんかすごい勢いでなんか通って行ったような…』
と呟いたら、彼女も、
『うん。なんか通ったね』
と言った。
あれ以来、今でもたまに、
あれは本当に不思議だったね~。
と、言い合ってる。
未来人、ワープ間に合ったかな。
それとも、幽霊列車でも通ったかしら。
近所の食料品売り場を。
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