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「で、  そのお子さんは大丈夫だったんてすか?」 穴に落ちたのはダスクが初めててはなかった。 ダスクの前に ひとりの子供が川に落ちて溺れてしまったのだ。 「はい、助けようとして急いで飛び込んだんですが」 セトはうつむいたまま続けた。 「ボクもいっしょに溺れてしまって。  そうしたら大きなカメが・・・」 事故現場に、たまたま居合わせた悪魔が魔界のカメモンスターを召喚し、溺れる子供とセトを助けたのであった。 「ったく、人間の大人はボンクラぱっかりなのか?  どいつもこいつもアホ面・・・」 悪魔はダスクとデイブの顔を見て言葉を止めた。 「そういえば、お前らどこかで会ったたこと・・・」 「あーーーー!!  ゆ、UFOぉぉ!?」 悪魔のセリフをさえぎり、デイブが大声を上げて空を指さした。 「はあ? なんだそのユーフォーってのは?」 「いやー、ただの鳥だったかな??」 ダスクとデイブが目の前にいる悪魔をよみがえらせた件については、順を追って丁寧にセトに説明するつもりであった。 復活を阻止すべき悪魔が目の前にいるとなっては話がややこしくなるだけなのだ。ここは なんとしても話題を変えなければならない。 「あ、そーだ!  セトさんはこんなとこで何してたんですか?」 タオルから顔を出したデイブも必死で話題を変えようとしていた。 「ボクは、ゴンデムに乗って犯人の手がかりを探していたんです」 悪魔はあきれた顔でセトをにらみつけた。 「犯人?  どうせ くだらねえ事件だろ?」 悪魔は橋に穴を開けて子供を溺れさせたバカの話に興味などなかった。 「くだらなくないです!」 セトは真剣な表情で悪魔に食ってかかった。 「魔王が復活するかもしれないんですよ!」 「!!!!」 ダスクとデイブは気を失いかけた。
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