ぬいぐるみ奇譚~クマコのハナシ~

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 その後も、お風呂に入れて綺麗にしたり、目一杯撫でて可愛がったりと、思い付く限り試してはみたけれど、クマコは火を弾き続けた。  右目についた傷を治せたらいいんじゃないかと調べたものの、プロに修理をお願いするにも時間もお金もかなりかかりそうだったので、申し訳ないと思いつつ断念した。数回分のお焚き上げ代が意外と嵩んでしまっていたのだった。 『てか、こんな傷いつ付けたの?落としたとか?』 『……喧嘩した時に、ちょっと…』  重ね重ね申し訳なさを感じながら答えた私に、カオリはクマコへますます哀れんだ目を向けた。
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