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夕焼けだった窓の外も暗く沈んで、気も滅入ってきた頃、
『やっぱりさぁ』
とカオリ。
『一番の心残りはアンタらなんじゃないの、クマコ的には』
『え?』
不意を突かれて驚いたフリをしてしまったけど、本当は私もわかっていた。
クマコがここまで頑として(かはわからないけど)燃えないでいる、不完全燃焼の原因があるとしたら、それはきっと、私たちが別れてしまったことだって。
≪ずっと一緒にいようね≫とメッセージカードを添えて、熊田くんから贈られたクマコにとって、私たちが破局したことは何よりも由々しき事態だったのかもしれない。
どうしても主張したいほど、強い想いなのかもしれない。
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