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幸せのかたち
クリスマス会も終わり、お風呂に入って寝る支度。
裕太は先にベッドへ入り、今から3人で過ごすベッドの中での時間に、『何しようかな?』と考えていた。
そして、翔と由依がベッドに来る頃には、夢の中だった。
ベッドへとやってきた翔と由依。
寝てしまっている裕太を見て、
「あんなに3人で過ごすベッドでの時間を楽しみにしていたのにな…。まぁ、色々ありすぎで疲れたよな」
と、小声で話す翔。
翔の言葉に頷きながら、裕太の寝顔を見つめて、
「裕太が、私の幸せをあんな風に考えていてくれたなんて、思わなかった。 嬉しいけど、ちょっと大人になっちゃったみたいで寂しいな」
と、由依は呟いた。
そんな由依を見つめて、翔は、
「子供の成長は、あっという間って言うもんな…。 だから…、今日だけじゃなく、明日からも、このベッドで3人で過ごさないか?」
と、問いかけた。
由依も翔を真っ直ぐに見つめて、
「私も…そうしたいです」
と答え、微笑んだ。
朝になり、裕太が目覚めた横には、また寝ている翔の姿があった。
反対側を向くと、珍しく寝坊している由依の姿があった。
そんな二人の寝顔を見ながら、裕太は、これから先、どんな家族になっていくのか、期待に胸が高鳴っていた。
…END
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