0.プロローグ

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「はぁ……」 全てが終わったあと、彼は大きなため息をつく。 それからすぐ、私をぎゅって抱きしめてくれる。 「すっごく可愛かったよ、羽奏(わかな)」 って、耳元で囁いてくれる。 私はそうされるのが、大好き。 このまま、死んじゃってもいいって……思うくらい。 「ねえ、刀馬くん」 「何?」 いつもの私なら、言葉は決まってる。 「大好きだよ」 だけど、今日は違う。 言わないといけない。 「私たち、付き合っちゃいけなかったんだよ」 って。 だって、私たちがエッチするのは…… 許されないことだと、知ってしまったから。
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