2.その倫理を守るのは、誰のため?

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「とうま?」 男が、彼の名前を言ってから 腰の動きを止めた。 「しんじ……?もっと……」 全てが終わって 幸せそうに ベッドに沈んでる 母だったはずの女が とろんとした目で オトコをねだっている。 そして私の手元のスマホが 急に音を鳴らした。 私は咄嗟に部屋に戻った。 でもこの時間に メッセージを送ってくれるのは たった1人しかいない。 刀馬くん。 助けて。 刀馬くん。 私は、ベッドに入り 布団をしっかりかぶって 周りの音が聞こえないようにしてから スマホを見た。 やっぱり刀馬くんからだった。 でも……。 「ごめん。 少し距離を置きたい」 どうして? 刀馬くん。 私……何か悪いことしたの?
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