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 残されたキャシーはデイビッドに向き合った。 「ねえ、それで本当に死んだ人に会えるの? なんか、ダイショーとかあるんじゃないの?」  デイビッドはトランプを伏せて首を振った。 「ないよ、ちゃんと会えるさ」  クマのぬいぐるみを抱いたエミリーが、キャシーの袖を引っ張る。 「お姉ちゃん……エミリーもママに会いたい……」  キャシーがぐっと唇を噛んだ。 「じゃあトムが本当に死んだ人に会えたなら、私たちもやりましょ」  2人もそう言って部屋を出て行った。  デイビッドが、部屋の隅に座っていた僕をちらりと見る。 「ジョージ、君は興味がないの?」  僕は黙って首を縦に振った。さっきも言った通り、僕に死んだ人で会いたい人はいない。それに、一番幼いデイビッドがそんなことを知っているのもなんだか奇妙で恐ろしかった。 「ふうん」  意味ありげな笑みを浮かべて、デイビッドも部屋を出て行く。ちらりと口の端に八重歯が見えて、僕は慌てて本に視線を戻した。
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