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「あら!」
「申し訳ない。驚かせてしまったかな?」
「本当に。いつもどこからやってくるの?不思議な人ね」
ミヒは、コロコロと澄んだ声で笑うと、立つ露台から若者に、手を差しのべた。
「まだ、ジオンは眠っているわ。ウォル?こちらへ来たら?」
誘いを待っていたかのように、男はひょいと露台の欄干を乗り越え、ミヒの隣りに立つ。
「ジオンを……迎えに来たの?」
「いいえ、ミヒ、安心して。私は、ただ遊びに来ただけだから。おや?信じてもらえないようだね?」
こくりとミヒは頷いた。
とたんに、正直な人だと、ウォルが笑う。
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