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そして、ジオンは、ウォルの立場を読みとり、帰ってしまった。
面倒なことを済ませてまた戻ってくればいいだろうと、板挟みにあうウォルに微笑みかけたのだった。
自分が来たことで、ジオンは帰った。
余計なことをしてしまったと、ウォルは己を責めた。
部屋に戻ると、食事の支度はできていた。二客の磁器が並んでいる。
本当は、ジオンとミヒのために配されるはずだった器……。
ミヒは黙って席に付くと、用意された粥を見た。
しょげかえるミヒを前にして、ウォルの胸はいっそう締めつけられた。
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