3章-①

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「どーしたの? そんな思い詰めた顔して? 二人ともさー」  すずらんは大屋に耳打ちして、城田の状況を話す。 「あー、なるほどねー。うわぁー、厄介な人がターゲットになりそう。下手するとうち潰れるよ」 「まだ、康王会という確証はないんですよね。ただのイキリだったの方がいいんです」 「そうね」と大屋は頭を上下する。  イキリだったらそれはそれでいい。いくつか分からないが、いい歳してそんな言動は痛すぎる。 「城田の自宅に入れたらいいんだけどねぇ……ごぎょうがほとけのざの会員だったって話だけど、関わりたくないでしょうね。みみずくは怪我してるし……それに、兼子さんの件も、レインボーガールズも、北村香望のイベントも、あのほとけのざの連中が関わってる可能性大きいのよね? つまり、あの子達も構成員って解釈していいのかしら?」 「そうなりますよね」 「……そうだ、いい方法思いついたわ! すいせんも来て」  大屋は二人に内緒話を始める。 「よし、やってもらいましょ。ごぎょうにも話すわ。みみずくにはチャットで送るよ」
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