今は亡き相棒の忘れ形見が夜ごと迫ってくるのだが

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 押し倒したケイトの体。  ベッドに広がるドレスを、今度はヴィンセントがたくしあげる。  現れた白い脚に手を滑らせ、太ももの付け根に目を止める。臍の下に手を当てて、割れ目の上をそっと撫ぜれば、 指先に伝わるのはふんわりとした産毛の感触。 「なんだ、ちゃんと生えてるじゃねぇか」  確かにちょっと薄いかもしれないが、閉じた蕾を縁取るそれは、慎ましやかで可愛らしくすらある。 「そ、そうかな……?」  心なしか嬉しそうなケイトの声に急激に胸が苦しくなるのを感じた。  身を起こしたケイトが、ヴィンセントを熱く見つめる。  膝を立て、そっと体を開いていく。 「ねぇ、ヴィニー。それじゃ、ここは?」  鼓動がどんどん速くなる。  キンと音が遠くなり、心臓の脈打ちだけが鼓膜にびんびん響いてくる。 「わたし、変じゃない?」
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