今は亡き相棒の忘れ形見が夜ごと迫ってくるのだが

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 綻びはじめた花弁から溢れだす蜜を掬い取り、紅い花芽に塗りたくる。 「んぅ……!」  執拗に捏ねまわす彼の手から逃れようと身をよじる彼女をヘッドボートに追い込んで、さらに中を掻きまわす。 「ほら、聞こえるか? ……凄く濡れてる」  ぐちゅぐちゅと辺りに響く淫猥な水音。  顔を真っ赤に染めあげて耳を塞ぐケイトは、ふるふると首をふるった。 「いやぁ……やめてぇっ……あぁ、も、わかったからぁぁ」 「イヤだね」  意地の悪い彼の答えに、ケイトは大きく目を見開いた。 「教えて欲しいと言いだしたのはお前だろう。それに」 「ひぁんっ」  中に指を挿し入れたまま、親指で花芽を転がす。 「どうしても、お前をイカせてみたくなった」 「そんなっ……あ、いやぁっ……そこ、だめぇっ、グリグリ、しないでっ……あぁ、あぁぁぁっ」  内と外から突起をしごかれ、ケイトの口からは絶え間なく喘ぎ声が漏れている。下の口もすっかりぬかるみ、ヴィンセントの指を呑み込んで離さない。
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