12月

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[22日・25日]  昨夜から降り出した雨が、依然続いていた。傘を差しつつ、濡れた路面を歩く。気象情報を信じるならば、これが「今年最後の雨」になるようだ。新潮新書を開いた。春日太一の『なぜ時代劇は滅びるのか』を読み始めた。終点まで、うつらうつら。横断歩道を渡り、職場に至る道を歩いた。ラジオの話題は「嘘つきセンセエ、紙きれ一枚でさようなら」「1・7兆円のヘーワ祭典」「メンツで変わる数え方」など。牛丼屋に寄り、卵かけ丼飯をガガガとかき込んだ。  券売機に買物カードを挿し込み、ホットコーヒーを買った。受け取りカウンターで紙コップをもらった。抽出マシンにセットし、ホットのボタンを押した。ケロニ屋のクリームパンを食べながら、それなりに熱いやつを飲んだ。休憩場所の長椅子に座り、北極圏の「一月十二日」を読む。射止めた獲物を解体する植村さん。カリブーの肝臓は「溶けかかったチョコレート」にそうである。  時代劇、第一章「時代劇の凋落」の続き。気が滅入る内容だが、これが現実なのだろう。地元駅下車。飲食街の居酒屋に足を進め、店頭のテイクアウト商品を眺めた。接客担当のおにいちゃんに三品分の代金を渡した。家路の途中、コンビニに寄る。夕刊紙(ゲンダイ)の見出しは「無策無能で保身に汲々」であった。酒食の後に〔日本怪談劇場〕の第11話『耳なし芳一』を観るつもりである。 ♞国産洋酒の軟水割り。肴は刺身四種、烏賊と大根の煮物、なめこの天ぷら。  明け方に夢を見た。が〔天空を駆ける(狛)犬橇〕を操り、我が町に大判小判の雨を降らせていた。ああ。俺も黄金のシャワーを浴びたい。身支度も忘れて、部屋の外に飛び出した。途端、悪魔ダイモンが仕掛けた「黒い穴(ブラックホール)」にはまり、地獄の中心へ滑り落ちた……。  昭和改元の日の朝が訪れた。枕辺のアナログ時計が「8時半」を示していた。洗顔後、電気ケトルに水を足した。沸き立ての湯で「香りを楽しむインスタントコーヒー」を淹れた。チョコカスタードケーキを食べながら、熱いやつを飲んだ。食後に『スパイ大作戦/時限原子爆弾』を観る。屈指の出来映え。  シャットダウン視認後、簡単な食事をしたためた。出かける前に露台の吊るしものを部屋の中に取り込んだ。階段をくだり、隣り町の方角へ歩き始めた。NHKラジオ第1の『ディスカバー・カーペンターズ』を聴きながら、歩行を続けた。貸しDVD屋に足を進め、用事を終わらせた。帰途、新本屋と弁当屋に寄った。  荷物をおろしてから、自宅近傍のスーパーへ行った。鮮魚売場と惣菜売場を眺めた。欲しいものを篭に入れ、レジへ運んだ。部屋に戻り、第1の『新日曜名作座』を聴きながら、腕立て伏せを100回やった。本日の演目は、小松左京原作の『愚行の輪』(※2012年4月の再放送)であった。  台所の窓際にもうひとつのラジカセを置き、90分テープをセットした。今年最後の『オンザレディオ』と『ファンキー・ブロードウェイ』を録るのだ。酒食の後に『孤独のグルメ』(第4シーズンの1枚目)を観るつもりである。 ♞今宵の酒は国産洋酒と芋焼酎。肴は半額刺身とからし菜。飯は海苔弁当。 6dc3a862-c86f-4662-8e99-ca2430ee237a [26日]  電車に乗り込み、座る場所を確保した。田中光二の短篇『幻魚の島』の続きを読み始めた。車窓越しに「プロ野球誕生の日」の夜明けを眺めるはずだったが、ウトウトしている内に機を逸した。終点下車。ラジオを聴きながら、牛丼屋に至る道を歩いた。話題は「発足以来最低の支持率」について。醤油を垂らした溶き卵を丼飯にぶっかけた。卵の割り方がちょっと巧くなってきた。  窓際の席にホットコーヒーを運んだ。ケロニ屋のハムチーズデニッシュを食べながら、コーヒーを飲んだ。等身大ギガスが、お散歩中の園児たちに手作りたい焼きを配っている姿を、ガラス越しに視認した。。長椅子に腰をおろし、北極圏の「一月十九日」を読む。米軍基地で、九ヵ月半ぶりのシャワーを浴びる植村さん。目蓋を閉じ、眠りの沼に沈んだ。  幻魚の続き。寝辛い夜に主人公は「ありえない存在」に遭遇する。地元駅の改札を抜けて、飲食街へ足を進めた。居酒屋に行き、テイクアウト商品を二つ買った。デパートの地下売場にもぐり、商品を二つ買った。帰途、コンビニに寄る。夕刊紙の見出しは「歴史的な〔有事の宰相〕を粋がる愚かさ」であった。酒食の後に、主演真田広之、監督千葉ちゃんの『リメインズ』を観るつもりである。 ♞国産洋酒の軟水割り。肴は刺身四種、なめこのおひたし、フライドポテト。
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