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[9日・10日・11日]
暖簾をくぐった。松の内のあかなめ食堂は大層賑わっていた。蛇頭剣士と東郷氏の化身、等身大バラモスと等身大エスターク、フジ・アンヌ・丘の三隊員など、各組が佳肴と美酒を楽しんでいた。あまりの盛況振りに、出直そうかとも思ったが、奇跡的に空席を見つけることができた。壁面に埋め込まれたテレビが、あちら(おばけの国)の正月映画『大魔神対メカギロン』を映し出していた。
俺は目玉(カリッと)焼きとたたき長芋(なめたけ入り)で飯を食べることにした。食前に茶碗酒を呑(や)る。亭主が「作り立てです」と云いながら、北海道の郷土料理〔三平汁〕を出してくれた。まったくありがたいことである。箸立てに指先を伸ばしかけた時、テレビの画面を「It's all a dream」というテロップが右から左へ流れてゆくのが見えた。途端、意識を失い、気がつくと、自室の布団の中にいた。
洗顔後、台所のケトルに水を足した。沸き立ての湯でインスタントコーヒーを淹れた。グリコ社の「神戸ショコラ」を食べながら、熱いやつを飲んだ。
居室に行き、知友宛の寒中見舞いを6枚書いた。仕上げに、昨年の年末に買った「アマビエのスタンプ」を捺した。いいアクセントになってくれた…と思いたい。終了後、部屋の張り出し部分(通称:乾かし場)にそれらを移した。
最後のカギをかけてから、家を離れた。近傍の神社に参拝した。写真を数枚撮らせてもらった。大型の古道具屋に足を進め、古着売場を眺めた。思案の結果、外套一着をレジに運んだ。セール期間らしく、三割も負けてくれた。家に戻り、露台の吊るしものを屋内に取り込んだ。それから、再び外出した。
貸しDVD屋に行き、借りていたものを返した。取り寄せの手続きを済ませてから、今週観るものを借りた。俺の知らぬ間に、借り賃が上がっていたが、まあ、仕方がない。帰途、スーパーに寄った。風呂場に入り、温水を浴びた。
♞今夜は『ウルトラQ/第23話:右365度の世界』を観るつもりである。
洗面所の鏡を見ながら、歯を磨いた。うがい薬を溶かし込んだ水道水で口中をすすいだ。居室に戻り、ポータブルDVDプレーヤーの電源を入れた。自動的に『ウルトラQ dark fantasy』(の12枚目)の再生が始まる。
第23話「右365度の世界」を観る。2004年の8月31日に放送されたもの。俺はそれを当時の宿で偶然観ている。だから、今回が2度目の鑑賞ということになる。17年(と約4ヵ月)振りの再会というわけ。
右365度の世界。実にいいタイトルだ。教授役の草刈正雄が面白いし、劇中曲として(俺の大好きな)バッハ先生の『G線上のアリア』が選ばれており、相当な効果を上げている。前田愛と小西大樹(現・遼生)。ゲストの人選にも抜かりはない。
目蓋を開けると、糸引き納豆の日(の朝)になっていた。洗顔後、電気ケトルにミネラル水を足した。沸騰後、即席コーヒーを淹れた。近傍のパン屋で買ってきた「切り株パン」を食べながら、熱いやつを飲んだ。居室に二杯目を運んだ。愛機起動。エキサイトを呼び出し、昨日の日記の編集に没頭した。
シャットダウン確認後、緑茶を淹れた。飲みながら、山脇製菓の「極上ピーナッツかりんとう」を齧った。愛機を再び起動させた。エキサイトとエブリスタを呼び出し、転載と編集をやった。気がつくと、夜の7時になっていた。
装束を改めてから、家を出た。百円ショップに足を進め、日用品を買った。スーパーに行き、酒と水と食品を買った。帰宅後、腕立て伏せを(80回)やった。風呂場に入り、三日分の髭を剃った。髪とは異なり、髭は薄い方である。
♞ブラックニッカの鉱水割り。中トロの刺身と三野菜の糠漬け。カツカレー。
電車に乗り、新潮新書を開いた。仁義なき日本沈没、最終章「幸福な関係の終焉」を読み始めた。終点下車。改札を抜けて、職場まで歩いた。傘の表面に付着した雨滴を拭ってから、建物の中に入った。売店に足を進め、朝食を買った。窓際の卓席に座り、新発売の菓子パンを試した。ちょっと美味しかった。
食堂に行き、Aランチの券を買った。交換後、いつもの席にAを運んだ。主菜の内容が献立予告のそれとかなり違うことに気づいたのは、写真を撮ったあとであった。副菜はミニおでん。できる範囲で空腹を埋めた。トレイ返却後、休憩場所に移動した。長椅子に腰をおろし、最終章の続き。読後、約十分仮眠。
最終章を読了した。地元駅下車。他者の通行の妨げにならないところまで歩いた。スマホを取り出し、弁当屋に電話をかけた。帰途、スーパーに寄り、鮮魚売場を眺めた。家に戻り、ラジオを聴きながら、腕立て伏せをやった。話題は「オランダ式循環型社会」について。今夜は『Q』の第24話を観るつもりである。
♞酒はブラックニッカの水割り。酒肴はメバチマグロの刺身。飯は幕の内弁当。
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