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「おめでとうの日」
「おめでとう!」
いつも通り目覚ましに無理矢理起こされ、まだぼうっとする頭で俺を迎えた妻の第一声はそれだった。
「え、あ、おめでとう。」
一瞬また結婚記念日を忘れたのかと冷や汗が流れそうだったが、リビングで流れるニュースのキャスターが言った日付は一月の二十日。結婚記念日は四月とまだ三ヶ月も先だ。
何がおめでとうかと聞こうにも、妻は既に別の話題に移っているため結局聞くことは出来なかった。
妻が話す後ろで再びアナウンサーが話す声が聞こえた。
「おめでとうございます!しし座のあなたです!」
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