34人が本棚に入れています
本棚に追加
今まだあの周辺に住んでいるのか、凪と今でも繋がっているのか、全てに確証はないが賭けてみる価値はあると思った。
果たして、『トモダチ』のヒロキは、件のコンビニいた。レジ打ちしていた。ダルそうに。
「…凪が今どこにいるか?」
空いてるのか閉じてるのかよくわからない、とろんとした目つきでこちらを見やる。
「知ってたらでいいんだけど。」
「うん…うーん?」
「…知らないならいいんだけど…」
「いや、知らないわけでは」
なんなんだ。こちらにはあいにく時間がないのだ。
今日だって店を真理子に一時的に任せてきている。
ヒロキは口の端をあげるやり方でちょっと笑った。
少し、凪の面影を感じた。
結果、お金を巻き上げられたのだが。
社長でも、お金持ちでもないのに…。
しかも、招待状が確実に凪の手に渡っている保証もない。
でも、もし渡すことが叶えば、凪は必ずやってくる。
そこは信用できる。
凪は、――わたしはともかく秋山には――不義理を働くような人間ではないのだ。
最初のコメントを投稿しよう!