七章

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昼食は水族館近くでお寿司を食べた。 何を食べたいか聞かれたから寿司と答えたが椎名君からは「魚あれだけ見た後に寿司を食べたいって正気か?」と言われたが素直に思ったことを答えただけだ。 お寿司はランチでそれなりにお安く食べることが出来た。夜は一人二万はするらしい。 お腹を満たして、電車で帰る流れになったが…―。 「今日はどうすんの?うち泊まっていけば?」 「…うん。そうだね」 「で、付き合ってくれるの?」 「いいの?彼女になっても…」 「もちろん」 どうしてなのかはわからないが、駅までずっと手が握られたままだった。 椎名君の機嫌は頗る良かった。 実感の湧かないカップルという関係に嬉しさと困惑が入り混じる。 「カップルって何するんだろう」 「別に、これまでと変わらないと思うけど」 「そうなんだ…。椎名君はそんなに彼女が欲しかったの?」 ちょうど電車が到着するアナウンスが流れている。 電車が到着する際に作られる強風が私の髪と衣服の形を変える。 騒がしい構内で椎名君が何かを話した。聞き取れなくて顔を近づける。 ちょうど、電車が到着した。 その瞬間聞こえた言葉に私は耳を疑った。 「彼女が欲しいわけじゃねーよ。お前が欲しいんだよ」 ―好きなんだからしょうがないだろ
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