死神と天使

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死神と天使

その日は突然やってくる。 年齢性別に関係なく、金や権力でもどうにもならない事…。 『死』 全ての生物に必ず訪れ避ける事が出来ない運命。 そして、その出来事にはある神が関係してくる。 神と呼ばれながら、誰しもが出会いたくない神と言われる『死神』。 死神執務室で男がぼやいていた。 「はあ…何で私はこうも嫌われなければならないのだ?」 見た目は40半ば、金の短髪に赤黒い瞳、イケメンと言うよりちょいワルだ。 「ゲオルグ様、それは仕方ありませんよ 何せ死を司る神ですから、勘違いされてる人間は多い… しかも死神の鎌なんて、見るからに恐ろしい鎌を持ってるんですからね」 答えたのはゲオルグの部下で天使長を勤めるレイノルズだ。 見た目は20代後半くらいか?、黒髪をオールバックに固めた長身のイケメンだ。 神であるゲオルグには数多の天使が支えている。 天使はゲオルグの代わりに魂を天界に案内する役割を持っていて、レイノルズはその天使達をまとめる立場にある。 「この鎌は魂と肉体を切り離す為に必要だから持ってるのだ!」 「我々は承知してますが、人間は見た目で決めつけますからねぇ」 レイノルズはゲオルグの性格を熟知している。 「だいたい人間は私の姿は知らないだろ!? 見た時点で死んでいるんだからな」 「そうなんですが、ゲオルグ様が人間界でどう描かれてるかご存知ですか?」 ゲオルグは首を横に振る。 「知らんがお前の顔を見れば、だいたい察しが付く」 「何せ死を司る神ですから…ねぇ」 レイノルズはニヤリと笑った。
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