集合

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 その日のうちに、細川は六郎の家に移された。移動の間も清が背負い、回復の手助けを続けた。  細川の妻と娘、そして孫が小山内の案内で柴田家に到着した時、細川は離れのベッドに横たわり、清に手を握られて柴田家の面々に囲まれていた。  二人の容態を、野原と篠崎が注意深く見守っている。 「綺麗な方。」 可愛らしい声が聞こえ、細川が嬉しそうに目を細める。 「(りゅう)、来たのかい?」 「うん。おじいちゃま、その方はどなた?」 「清くんだよ。」 「清様。髪も目も綺麗ね。」  清が少女に微笑むと、少女の頬が薔薇のように赤く染まる。  六郎が少女に近寄り、とろけそうな笑顔で両手を差し出す。 「龍、会いたかったよ。可愛いなぁ。」 「どなた?」 「おじいちゃんの友だち。」 六郎が答えると、少女の母が言う。 「お母さんの命の恩人よ。柴田様、ご無沙汰をしてしまったご無礼をお許しください。その節はありがとうございました。」  六郎が笑い 「会うなと言われてたんだから仕方ない。こっちこそ、結婚も出産も祝えず、ご亭主の葬儀にも行けず、ごめんな。」 「とんでもございません。」  柴田家の面々が、不思議そうに二人のやり取りを眺める。六郎が野原に 「野原先生、もう、ていと毒蛇の話、家族に話してもいいかな?」 と尋ねると、野原が頷く。 「ご家族には、良しとしよう。」 それを受け、六郎が話し出す。使用人たちが慌てて部屋を出ようとすると 「おいおい、どこへ行く?家族は良いって言われたろ?」 と六郎が言い、使用人たちは苦笑するしかなかった。
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