苦くて甘い贈り物

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友達の家に着いて、インターホンを鳴らす。 「おっ、来たな。あがれあがれ。」 西ノ谷祐介は僕の友達である。 クラスの中心的人物であり、友達も多い。 幼い頃から野球をしていて、今では、野球部の期待のホープとも言わ れているほどの実力を持つ。 僕と彼との関係は幼なじみ...いや腐れ縁というほうが合っている。 小さい頃から親ぐるみで仲がよく遊んでいた。 公園やプール、家族同士でキャンプも行った。 祐介は引っ込み思案だった僕を色んなところに連れ出してくれた。 とても感謝しているし、よき友人である。 「相変わらず散らかってるなぁ、祐介の部屋。」 「ほっとけ!それよりえーっと...あった!はいよ。」 服や雑誌が床に散乱している中から一つの漫画を差し出して くれた。
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