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公園のベンチには体格の良い精悍な男が、足を組みながら腰掛けている。俺の事をじろじろと見ているようだが、気にしない。
視界に公衆便所が入ってきた。俺は走りながら公衆便所に入った。
公衆便所内の個室の扉を開くと、そこには和式便器があった。白い便器には茶色いものが所々に付いている。「きったねえな!」と愚痴をこぼしながら、俺は便器の中に飛び込んだ。
管の中をウナギのように体をくねらせながら進む。管の中を抜けると、俺は下水道に躍り出た。臭い! 糞のような臭いがする。
流石にここまで追ってくる事はないだろうと思っていると、サイレンの音が聞こえてきた。まさかと思って音のする方に振り向くと、パトカーが見えた。しつこい!
俺は汚水が流れる下水道の中を走る。ひたすら走り続ける。後ろからはパトカーがサイレンを鳴らしながら、俺を追いかけてくる。
俺の脇に、はしごが見えた。俺は、はしごに飛びついた。そして、はしごを登っていく。頭上にマンホールの蓋があったので、それをはねのけた。頭上に青空が見える。
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