走る窃盗犯とパトカー

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 俺はどこかの部屋と思われる所に躍り出た。俺の目の前には、先程のスクリーンに映し出されていた男がいる。男は尻餅をついている。いきなり現れた俺を見て、腰を抜かしたのだろう。  部屋の中を見回す。壁は白い。床には畳が敷き詰められている。俺の後ろには十九型の液晶テレビがある。  俺の前方に扉があるので、そこに向かう。  扉を開けようとしたが、開かない。どれだけ力を込めても開かない。  俺の背後からサイレンの音が聞こえる。またか……  振り向くと、液晶テレビの中からパトカーが出てきた。
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