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小さなウサギはさっそく準備に取りかかりました。
たくさんのお団子の粉に、たくさんのお水を入れて、たくさん混ぜて、たくさん小さくちぎって丸めてゆでて…
小さなウサギは夜も朝も昼も、せっせ、せっせとお団子を作り続けました。
それを見たウサギの仲間たちは優しく小さなウサギを見守っています。
ところがそのうち、お団子を作るための粉も水も、なくなってしまいました。
ある夜、小さなウサギはしょんぼりしながら月に言いました。
「お月様…お団子の粉が足りなくなってしまったんです。私のお家の道具なんかを積み重ねても、きっと足りません。約束をしたのに、ごめんなさい…」
小さなウサギの目からは小さな悲しみのなみだがいくつも落ちていきます。
月はそれを見て、またやわらかな光を放ち、優しい声で言いました。
「いいんだよ、小さなウサギさん。ウサギさんがぼくのために、星さんたちの代わりにと思ってくれた。それだけで、どんなにぼくはうれしかったことか…」
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