年越師匠

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掃除奉行。 今朝、先生が希世さんをそんな役職に命名されました。 したがって私たちは今、希世さんの指示の元、動いている訳でして。 「希世さん、窓硝子、終わりました」 私が大声で言うと、 「では白井さんがやってらっしゃった床の雑巾がけをお願いします」 と希世さんの声だけが聞こえて参りました。 私は返事をして、床の雑巾がけを始めました。 普段から希世さんが細目に掃除をなされているお陰で、大掃除もとにかく楽に済ませる事が出来ます。 先生は、 「風呂を新築同様にしてやる」 と意気込み、朝から束子を掛けておられますが、そろそろ根を上げられる頃では無いかと思います。
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