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「ドンッッッ」
(!?……ヤバいっ)
私の後ろには大きなダンボールが積み重なっていて、後ずさりした事でそのダンボールを蹴ってしまったのだ。
タイミングが悪すぎだ。
慌てて口を両手で抑えるが、手遅れな事にすぐに気がついた。
2人はもう既にこちらに顔を向けている。
(やばいっ…やばいやばいやばい)
あまりの恐ろしさに、私はその場でしゃがみこむ。
(最悪だ…逃げなきゃ行けないのに。腰が抜けて立てない…っ)
もうダメだとギュッと目を瞑った瞬間。
「パァァァァンッッ!」
大きな銃声が鳴り響いた。
(痛くない……?)
私には少なくとも銃は放たれていない。
意を決してそっと目を開けると、すぐ目の前に若い男の顔があった。
「っ!?!?!?」
男は私を覗き込むように目の前でしゃがみこんでいた。
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