第1章 再会

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「うっ……!!!」 バターンッと大きな音を立て、私は派手に転んだ。 先程落ちたタオルに滑ったのだ。 (くそっ!こんなところで転んでる場合じゃないのにっ……とにかく逃げないとっ……………) 体が動くよりも先に、男が私に馬乗りになった。 「!?」 「大きな音立ててんじゃねぇよ…瑠衣が起きてもいいのか?」 「……っ」 バッと母が寝てるであろう部屋がある方を向く。 扉は空いていて、そこから母が毛布をかけながらすやすやと眠っている様子が伺えた。 (寝てる…………) 今この状態を母に見られたら多分私に怒鳴り散らしてあげく手を出されるだろう。 「このアバズレ女」って。 前にも同じようなことがあった。 今みたいに、相手の男に言い寄られ襲われそうになったところをタイミング悪く母が起きて来たのだ。 母は助けてくれるどころか、私を怒鳴り強烈なビンタをくらわせた。 (今起きられても困るのはどうせ私…なら私が我慢すれば………………)
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